今日のコーチ

第12回

2011.05.10 | 22:43

鶴原 陽子 さん
キリンビール株式会社 
営業部営業企画担当
PHP認定ビジネスコーチ
メールマガジン
「100万人のビジネス・コーチング」
第32号掲載

今日ご紹介するのは、鶴原 陽子(つるはら ようこ)さんです。
「私は太陽の“陽子”だから」とはNHK朝ドラのヒロインの口癖ですが、同じ“陽子さん”である鶴原さんもいつもにこにこ元気いっぱいの女性です。
また、勉強熱心なことは誰にも負けません。私(斎木)もよく勉強会でご一緒させていただくのですが、その意欲にいつも刺激を受けています。
その意欲、元気はコーチングとの出会いがもたらしたものでもありました。鶴原さんは「人生を変えた」とまでおっしゃっています。コーチングの学びが、鶴原さんの新しいパワーを開いたのでした。
また、印象的だったのは、鶴原さんがお仕事の中でコーチングを上手に活用しておられることです。さらにその中で、鶴原さんはご自分の立場でしっかりとリーダーシップを発揮されています。もともとお持ちだったものでしょうが、これも学びの副産物かもしれません。
コーチングを学び続ける過程で大きな変化があった鶴原さんですが、これからもどんどん新しいものを吸収して私たちに刺激を与えてくれることでしょう。

鶴原さんに伺いました

現在のお仕事

営業部門の本社スタッフです。お客様に、どこの飲食店でもキリンブランドの製品をおいしく飲んでいただくためにはどうしたらよいのかを考えるチームに所属しています。 具体的には大きく二つ。全国の営業活動の現状を把握し、戦略・戦術につなげるための指標となるデータ分析、等(販売実績、コスト、活動実績等、様々な視点から課題を抽出)。そして営業・事務系新入社員の営業研修です。

コーチングはいつから学び始めましたか

2009年1月 PHPビジネスコーチ養成講座ベーシックコースの受講からです。

そのきっかけは?

職場の先輩や上司が受講していて、「新入社員研修を担当するなら自分もやらなきゃ」と。 実はその何年か前から課題だった「仕事をしていくうえでの自分の“専門性”を見つけなくては」という“焦り”のようなものが背景にあったと思います。

鶴原さんの一言

私は下っ端ですが、そういう位置でのリーダーシップの発揮の仕方もあるなって思います。

聞き手: 斎木(fRee sTyle)

(以下会話中、敬称を省略します)

エンロールのコーチング

斎木
まずは、普段いつどこでどんなところで、誰にコーチングを実践しているか教えてください。
鶴原
一つは、業務である新入社員研修の場で、目標達成のフォローアップという形でコーチングを実施しています。
これは4月に入社した全国の新入社員を集めて6月から2カ月間やるもので、首都圏にあるグループ会社の飲食店や量販店での体験、レクチャーなどの合間のフォローアップの中でコーチングをするのです。人数はだいたい60人台です。
斎木
それは大人数ですね。
全員、対面(電話やメールなどではなく、じかに顔を合わせること)ですか。
鶴原
対面です。
実はおととしは電話で実施していたんですが、去年思い切って対面にしたら「このほうがずっといい」ということになったんです。もちろん、人数が人数なので、私1人でなくスタッフやコーチ資格をもった他部署の人にも「支援したい人、集まってください」って呼びかけて手伝ってもらっているのです。
これが意外に好評で、コーチ側にも「学びを活かす機会になる」と喜ばれました。
斎木
それはお互いにうまくいきましたね。
また、みなで新入社員の方をきめ細かく見守る、という感じですね。
鶴原
そうですね。
エンロールって、まさにこういうことだなあって感じますね。

だんだん“キャッチボール”に

鶴原
まあ、これは2カ月間のことですが、最近は日常のコミュニケーションでもコーチングスキルを使うようになりました。
前は、「今、コーチングモード、スイッチンオン!」みたいな感じで、いきなり態度が変わったりしていたんです(笑)。
斎木
あらまあ(笑)。
鶴原
最近ようやく、普通に話をしている中でコーチングスキルを使った質問ができるようになりましたね。
例えば、電話で話をしていてちょっと不明な点があるときは、「それって、具体的にはどういうことですか」というような質問が出るようになりました。
斎木
より自然にできるようになったということですね。
それは大きい変化ですねえ。
鶴原
それでまた、相手の反応が変わるんですよ。
まあ、いつもうまく行くというわけではないんですけど。
斎木
特に誰に対して、どういう場面で使うのですか。
鶴原
後輩がいないので、一緒に仕事をしている先輩や、あと先ほども言ったように、電話のときですかね。何を求められているか、よく分からないとき。
前だったら、お互いによく分からないままに「たぶんこれだろう」って思ったことを言って、終わっちゃってたことが多い気がします。
でも最近は、相手の言ったことを「これこれですね」ってちゃんと確認するようになって、それで明確になったら、次は「どういうことを起こしたいんですか」っていう話をしていくと、相手も「あ、そうか、分かりました」って自分で納得して終わっちゃったりすることもあって。
斎木
なるほど。よくありますよね、そういう場面。
そのときコーチングスキルを使って。
鶴原
ええ。だから、“ボールの投げ合い”だった会話が、だんだん“キャッチボール”になってきたかな、っていう感じですね。
コーチングの勉強をしていたからこそ、お互いのためにいい選択ができているんだろうと思います。
斎木
何より効率がいいですよね。
鶴原
ほんとにそう。
何を求められているかよく分からないまま、とにかくいろいろ調べて、「えいっ」ってメールで送って。でも相手からは「ちがう!」(笑)。そんなことがなくなりましたね。
最初は分からなくてもちゃんと絞って行けるっていうのが、お互いにすごくいいです。これがほんとに「地図を合わせる作業」だと思うんですよ。
斎木
「人はおのおの違った地図をもっている」、つまり、違うものの見方をしているって、コーチングの前提として、最初に習いますものね。
「現場での地図合わせにコーチング」ですね(笑)。

人生レベルの変化

斎木
これは多分たくさんおありでしょうが、コーチングの学習を始める前と後とでは、どんなことが変化しましたか。
鶴原
そうですね、キーワードがたくさんあります(笑)。
一つは、受講したPHPビジネスコーチ養成講座の最初のころ、先生(トレーナーの田近秀敏氏)に「コーチはまず自分を肯定しないとだめ。自分を肯定できない人は他人も肯定できない」って言われたのがもうすごい衝撃で。「ズギュン!」って、撃たれた感があって。
斎木
へえー!
鶴原
考えてみると、私は自分にすごく×をつけてたんですよね。
人に否定されることを恐れているから、自分を守るためにまず自分で自分を否定していた。「まだだめ、まだだめ」って。そこに気づいたんですよ。
まず、自分を肯定する、愛する、どんな自分であっても自分なんだ。その事実を認めて受け取るっていうことが、だんだん理解できていった。
この変化がすごく大きいと思います。
斎木
大きいなあ…。
鶴原
大きいでしょ(笑)。
そこから派生したキーワードとして、「手放す」ってことができるようになった。
斎木
ふーん…何を手放すの?
鶴原
自分の言い訳とか自分の正しさ。
それで、「これができない、あれができない」って言っていたんだなあ、自分の意見じゃなくて自分の正しさを握りしめて相手の話を聞いていなかったんだなあ、って思います。
ようやく「手放す」という言葉の意味を実感できた感じ。
いいもんだなあ、って。
斎木
いいもの?
鶴原
何より自分が楽になりましたもの。
「こうしなきゃいけない、こうでなきゃいけない」っていうところがすごくあった。それを手放したおかげで、楽になる状態を手に入れられたことが良かった。
斎木
うーん…
「コミュニケーション力が付きました」とか「会社でみなとうまくやっています」レベルじゃないんですね、あなたは…。
鶴原
もう人生全体。
価値観や信念レベルで変わっちゃった(笑)。

自分の強み

斎木
すごく大きな変化が訪れた、ということですが、付け加えたいことあります?
鶴原
たくさんあるけど(笑)、自分のいろんな強みが見えてきたことも良かったです。
素直さとか感情表現の豊かさとか。
実はそれは、仕事の上では弱みだから圧し殺さなきゃ、って思っていたものだったんです。もっと男性的に合理的にしなきゃって、がんばっていたんですよ。
でも、コーチングを学んでいる中で、弱みと思っているところも「出し方をきちんとコントロールできればいいんだ、必要なときに自分のリソースを使うようにすればいいんだ」と気付けたんですよね。「これはだめ!」ってどっちかを×にすることはない。ほんとになりたい自分は決めればいい、って思えたら、すごくパワフルになることができた気がします。
斎木
まさに自分をまるごと承認したんですね。
あなたのパワフルさの秘密の一つが分かりました(笑)。

ラポールを大切に

斎木
お話の端々に出ていた気がするけれど、最近特に、コーチングが機能したと実感した体験を教えてください。
鶴原
ほんとについ最近ですが、一緒に仕事をしている先輩とのことですかね。
実は、今年から仕事がちょっと変わって、その先輩から一部引き継ぎをしたうえで一緒に仕事をしているんですけど、外からの問い合わせがきっかけで、引き継いだものに対して「これってほんとに必要なのかな」っていう素朴な疑問が生まれて。で、「ちょっと言ってみよう」と。
その先輩とは通常向かい合う形で座っているんですが、「この位置でしゃべりたくないな」って、先輩のすぐ横に行って。
斎木
さすがコーチ!
鶴原
でしょ。
そういうこと考えるようになった(笑)。
で、「ちょっと相談してもいいですか」って資料を広げて、「実はこういう問い合わせがあって」とまず事実から始めて、「それで、こういうふうに疑問に思ったんです」って話をしたんです。
先輩は自分が苦労して作ったものだったから、「何も分からないくせに、違うって言われた」って一瞬拒絶反応があったんですね。そこで「あ、そうだったんですか。そこまであたし、ちょっと知らなかったもので。こういうことだったんですね」と受け止めつつ、「なるほど、よく分かりました」。
斎木
承認しつつ受け止めて。
鶴原
受け止めて。
で、「一方で今こういう問い合わせが来ているってことは、ちょっとそのときと状況が違うと思うんです。こういうふうにするともっとみんなの役に立つと思うんですけど」っていう話を少しずつしていったら、先輩も「ああ、なるほど。確かに、前とは状況が違うし、ちょっと考えたほうがいいかもしれないな」と。
斎木
すばらしい!
鶴原
やっぱりね、事実をちゃんと伝えて、相手の肯定的な意図っていうのを承認したうえで話をすると変わるんだな、と。そういう体験をしました。
斎木
で、結果的にあなたが望むようになったんですか。
鶴原
そう。
またちょうどそのときに、リーダーが来たんですよ。「なになに、どしたの?」って。
実はその前日、問い合わせがあったとき、ちょうどその先輩がいなかったのでリーダーに相談したんです。
リーダーは私のやり方に「いいんじゃない」と言ってくれたんですが、あらためて「いや、昨日ご相談した件ですけど、今ちょっとご相談してて、実は私の認識が浅くてこうだったんです」って伝えたんです。
そしたら続けて先輩が「今相談して、こうしようと思います」って、リーダーに言ってくれて。
斎木
え、先輩が自分からリーダーに?
それは、しっかりコミットしてくれたんですね
鶴原
いやー、「すごーい!」って思って。
斎木
ほんと。
ところで、先輩と話し合いをするうえで、特にどんなところを意識したんですか。
鶴原
…事実を大事にすること。
それと、相手の肯定的な意図をきちんと承認することですね。やっぱり、人って、承認欲求が強いと思うので。
あ、でも、一番大事なのは、位置関係も含めてのラポール(相手と相互理解と調和のある関係)づくりですね。それは意識しました。
斎木
そこを気をつけたんですね。
まず座る位置、そのほかにはどんなことに注意したんですか。
鶴原
“間”ですね。
先輩は、わりと一気にものを言うタイプの人なので、途中で口をはさむと、たぶんこちらの言うことが耳に入りづらくなっちゃう。そういう癖みたいなものが分かっていたので、間を取る。
あと、ちゃんとうなずく、声のトーンを合わせるとか。
…今考えるといろいろやってるなあ…。
斎木
伺っていても、細やかに接した、という印象を受けましたね。
もちろん、話の順序とかも考えられたんでしょうけれど、何より、コーチングの基礎であるラポールを大事にされたんだって、今よく分かりました。
鶴原
まあスキルと言えばスキルなんですが。
相手を勝たせつつ、自分も勝つことも意識しました。
斎木
先輩は勝った?
鶴原
うん、そうですね。
斎木
もちろん、あなたも。
鶴原
どちらも。
なぜなら、彼が自分の言葉でリーダーに「こうしたいと思うんです」って言ったから。「2人で今話したんですけどね」って、チームとしてやっているっていう意識が感じられました。
斎木
We になったのね、それは嬉しいですね。

私なりのリーダーシップ

鶴原
そういえば、思い出しました。
その2カ月ほど前に失敗しているんです、同じ人に。
別の資料の引き継ぎを受けたときに、「何で、こんなめんどくさいことやってるんですか。これほんとに、みんな使ってるんですか」みたいなことをポロっと言ってしまった。先輩の顔見て「あ、失敗した」って思いました。
斎木
リベンジで成功ですかね(笑)。
これはビジネスの現場で参考になることですね。
鶴原
よく起きていることだと思いますよ。
また、私は下っ端ですが、そういう位置でのリーダーシップの発揮の仕方もあるなって。
斎木
あなたはリーダーシップを発揮したのね。
鶴原
この件ではそう思ってます。
フォロワーって言い方もあるかもしれないけど。今の立場での私なりのマネージメント力であるし、リーダーシップの発揮の仕方だったんじゃないかって。
ま、リーダーシップって言葉の解釈にもいろいろあるかもしれないですけど。
斎木
でも、管理職だけがリーダーシップを発揮するんじゃない。
いろんな役割で発揮できるリーダーシップがあると言いますから、そういう定義から言うとぴったりだと思いますよ。

あり方と強み

斎木
さて、コーチに求められるスキルや能力はいろいろあると思いますが、特に重要だと思うものはなんでしょう。
鶴原
これも養成講座で先生がよくおっしゃっていますが、やっぱりコーチとしてのあり方、存在の仕方ですよね。
コーチとして、自分を律して自立してるってことがすごく大事だなって思います。
やり方、スキルはたぶんやればやるほどうまくなる部分ってあるけれど、そのやり方を手に入れるにしても、一番大事なのは自分がどういう存在で、どんなことを大切にしているか、ということだと思いますね。そこがしっかりしていれば、相手の言葉や動き、感情など、事実を事実のままきちんと、しかも柔らかく受け止められる。
斎木
柔らかくね。人間的幅っていうこと?
鶴原
うん、受け止める力、寛容さ、かな。
私がなりたいコーチって、たぶんそういう存在だと思うんです。やっぱり信頼される存在であることが大事。
斎木
あなたのコーチングは安心感、安定感、相手に寄り添っている感じがするってよく言われるそうですね。
鶴原
嬉しいですね、そう言われるのは。
それで、そのあり方、存在って、コーチが自分のリソース、強みをどれくらい知っているかで違う気がするんです。それをよく知っていれば、自分の強みを生かしたコーチングスタイルをつくる可能性が広がると思います。自分の強み、リソースを使ったその人なりのコーチング。
斎木
コーチ自身も自分をよく知る、理解するということでしょうね。

貢献で自分も成長

斎木
次は大きい話になりますが、あなたがコーチングを通じて社会で実現したいことを教えてください。
鶴原
勉強したことの貢献ということで考えているんですが、その一つは会社の中で。
組織に所属している以上、配置換えはあります。でも、どんなに仕事は変わっても、人とのコミュニケーションって必ずあるわけですよね。そうした中で、その人の人生の節目節目で話を聞いて受け止める役目、メンターのように誰かを支援をしてみたいって、そういう気持ちが今あります。
私のチームには後輩がいないんですが、他部署の新入社員に声をかけたりすると、「鶴原さんの顔見ると、安心するんですよ」って喜んでくれるんです。
だから、そういう役割もできるかもしれない、今なら。
前は話聞いても「まあまあ飲もうよ、元気だしなよ」で終わっていたんですけどね(笑)。
また、うちの会社って、まじめでがんばっている人が多いんです。でも、ずっとそれだと疲れちゃう。だから、その人たちが次にまたパワーを出すための存在、すごくストレッチした目標ですが、私の顔を見たり声を聞いたりすると素になれたり、力を抜くことができる。そんな存在になるのが、会社に対する一つの貢献かなって思います。
実は、会社としてメンター制はあるんですが、管理職に限られているんです。
まだ管理職ではないので、個人的に少しずつ広げていく。
斎木
管理職になる、ならないは別として、今、自分の周りからやって行こう、行動に移していこう、ということですね。
“育てる”ってことでもありますね。
鶴原
あ、そう!
今までは研修の場でしか育成ってことをしてこなかった。
研修は一つのきっかけにはなるけれども、ほんとに力になっていくのは日常なので、日常のストローク(その人の存在を認めることを意味する行為)が大事だと思うんですよね。自分もそういうプラスのストロークを受けてきて変われたし、せっかくこれだけのことに出会わせてもらったんだから、学んだことを使いたいなと思います。
また、周りを見てみるといるわけですよ、若い人たちが。
あと、会社の外でいうと、震災という切り口があるかもしれないし、今参加させてもらっている子どもたちのキャンプのサポートボランティアというのもそうですし。
斎木
会社の中と外、両方。
すばらしいですね。
鶴原
そのことで、自分も成長できるし。
自分が幸せになる、前に進める、元気になるっていうところが貢献にはあると思いますよね。

素直に、素直に

斎木
では、「クライアントとしてコーチングを受けたい」という人に一言。
鶴原
たぶんコーチングを受けたいと思っている時点で、すでにコーチャブル(コーチングを受ける素直さがある)なんですよ。
「やりたい」ってことがあるなら、ほんとにあとはゆだねるだけですよね。素直になることだと思います。
斎木
なるほど、「受けたいと思ったら、素直に」ですかね。
では、「コーチングをこれから勉強したい」と思ってる人には?
鶴原
同じなんですけど、そう思ったら、素直に勉強することだって思うんです。
したいならあとはやるだけ。まずやってみないと。
そして、そのとき入ってくるものを、まずは1回受け止めて。今までのいろんな経験とかがあるわけだけど、入ってきたものをいい悪いなしにして素直に受け止めてみる。
あと、やると思ったら自分でそれを選ぶという自覚をもつと、期待以上のものが入ってくる気がします。せっかくだから、なんでも全部吸収して帰ろうって思いますよ。
斎木
これもご自分の体験からの言葉のようですね。
鶴原
あ、ほんとですね。

「見つけた!」

斎木
そろそろ終わりですが、付け足したいことはありますか。
鶴原
はあ…さんざんお話をしてきて、最初の「学習の動機」に戻っちゃうんですけど、あのとき「自分ができることって、何かないかな」って探していた気がするんですよね。今まで家族や先輩やいろいろな人に愛してもらって、「今度は私がなんかする番だ」とどっかで感じてるんだけど、その方法が分からなかった…。
そこに、コーチングっていうものがピタッとはまったんだと思うんです。
まあ、これが最終的なものかどうかはまだ分からないですけど、でも一つの方法として「見つけた」っていう感じ。
斎木
なるほどね、見つけたんですね。
それは幸せなことですよね。
鶴原
幸せです。
「私にもできることあるな」って思った。
斎木
できますよ。貢献もできるし。
新しい学びも始められたと伺っていますし、まだ違う方法も見つかるかもしれない。
その話もまた聞かせてください。
今日はどうもありがとうございました。