第4回
2009.05.15 | 00:43
- 平野 順子 さん
- パーソナル・コーチ
PHP認定上級ビジネスコーチ - メールマガジン
「100万人のビジネス・コーチング」
第10号掲載
今やコーチングは、ビジネスの世界ではなくてはならない手法となった観がありますが、全国区で見るとその普及率はまちまちです。
やはりビジネスの中心地である東京が、もっともコーチングが知れ渡っている地域、といってよいでしょう。それ以外の地域では、コーチングが必ずしも、多くの人に知られ親しまれているわけではまだないようです。
さて、今日のコーチは・・・地元盛岡でコーチングの活動を熱心に続けている、たくましい女性プロ・コーチを紹介します!
彼女は私よりもずっと若いのですが、コーチングの技術の高さ、そしてその学びの深さは、その年齢とは思えないほどの素晴らしさです。彼女は大変な勉強家で、PHPのビジネスコーチ養成講座で学ばれていたときの話なのですが、宿題として提出する実技のレポートの数が、「これまでの受講生で、これほどたくさんのコーチングを実践してそれをレポートにしてきた人はいない」と言われたほどの努力家です。
また、彼女のコーチングはとてもナチュラル。コーチングと言うと、その手法について少し強いイメージをお持ちの方がいらっしゃるかもしれませんが、平野順子さんのコーチングを体験したら、それは大きな誤解であったと思うことでしょう。これほど穏やかで安定して、自然なコーチングがあったのか・・・ときっとコーチングへのイメージが変わるはずです。
さて、その平野順子さんをインタビューしてまいりました。
彼女が住む盛岡は、緑のとても多いところ。特にこの5月は、若い緑が美しく輝くような季節です。
そんな盛岡の緑を思い浮かべながら、ここからのインタビューを読んでみてください。
平野さんの一言
その人が『やりたい』って言っているんだったら、
やれるかもしれない
聞き手: 城田(fRee sTyle)
(以下会話中、敬称を省略します)
- 城田
- まず最初の質問は・・・、
今、平野さんはいつ、どこで、どんなところで、どんな人を対象にコーチングを実践していますか? - 平野
- はい。面談のコーチングと、電話のコーチングとをやっているんですけど、面談のコーチングは、対象がやっぱり、盛岡の人になるんですね。
- 城田
- うん。そうでしょうね。
- 平野
- で、場所は大体、市内の落ち着いた雰囲気の喫茶店でやっています。
よく使う喫茶店が3軒くらい・・・話しやすい雰囲気のところがあります。 - 城田
- そうですか。
なんか盛岡だと話しやすそうですね(笑) - 平野
- そうですね。のんびりした感じで(笑)
- 城田
- なんか東京のカフェよりも、いい感じがします。
- 平野
- そうですね。レトロな雰囲気のお店があるので。
- 城田
- へぇぇ・・・いい感じですね。
- 平野
- それで、いつって言うと・・・
そうですね、人によるので、例えば主婦の方ですと平日の午前中とか。 - 城田
- へぇ・・・主婦の人もいるんですね。
- 平野
- そうなんですよ。子育ての話とか。。。
- 城田
- あ・・・そうなの?
- 平野
- ええ。私でいいのかなって(笑)
- 城田
- あ~そこは私も不得意分野なんだけど(笑)
- 平野
- あとはビジネスをしている人だと、やっぱり平日の夜・・・6時以降くらいですかね。
- 城田
- 会社や仕事が終わってから、ですね。
- 平野
- うまくスケジュールが組めると、2件入ったりすることもあるんですけど、でも大体1件が限界かな。
- 城田
- そうですよね。夜だし。
- 平野
- あとは休みの日、なんですよね。結構。
ちょっと前までは平日の夜の方が多かったんですけど、最近は土日の方が多く入るようになってきました。コーチングのほかに研修の仕事もしているので、平日に研修の仕事が入って、なかなか時間がとれなくなってきたので、平日の夜にやっていた人が、「土日でもいいかな」って土日に移っていくパターンがあって。 - 城田
- なるほど~。
平野さんに合わせてくれているんですね(笑) - 平野
- 申し訳ないです(笑)
- 城田
- 素晴らしいクライアントの方たちですね。
- 平野
- はい。
あとは、お電話で・・・ - 城田
- あ~、電話でね。
- 平野
- まあ、面談の方のほうがずっと多いですけど。
電話での方は、今、3人くらいかなぁ。
盛岡じゃない方ですね。県外の方とか・・・ - 城田
- ふうん。遠い人はどのくらい遠いの?
- 平野
- 埼玉とか・・・
- 城田
- 埼玉県? 遠いですね。
- 平野
- あとは、ご依頼があってまだスタートしていないんですけど、島根の方がいらして・・・
- 城田
- え!? 島根県?
- 平野
- ええ。びっくりしました(笑)
- 城田
- 盛岡と島根ってすごい遠いですよね(笑)
でも素晴らしい。
日本列島を縦断っていう感じで。 - 平野
- はい。
- 城田
- こうして聴いていると、コーチングのお仕事でとても忙しくされているんですね。
そしてクライアントの方も様々で、遠い人もいれば、主婦の人や会社員の人もいて。 - 平野
- あ、あと年齢もいろいろ。。
今は受験が終わっちゃったので、離れましたけど、3月までは、受験の高校生の人がいたり。40代、50代の人もいれば・・・。
テーマもほんと、いろいろですね。
ダイエット・コーチングをしてみたり。 - 城田
- へえぇ。。。
- 平野
- 主婦の方は子育て。
あとは独立したいとか・・・ - 城田
- 独立?
- 平野
- はい。今やっているお仕事から、ひとりで事業を始めたいとか・・・
- 城田
- ああ。。。自営業とか、起業とか・・・
- 平野
- ええ。
あとは就職とかもありますね。 - 城田
- そうですか。様々ですね・・・
話を聞いてきて、今、平野さんがどんなふうにコーチングをしているかがよくわかりました。クライアントの人もたくさんいて、すごく活躍しているんですね。
それで今、コーチングを始めてからどれくらいですか? - 平野
- 丸4年ですね。学び始めてからっていうことですが。
- 城田
- というと、4年前はコーチングの学習は、まったくしていなかった・・・っていうこと?
- 平野
- はい。
- 城田
- コーチングの学習を始めた前と後とで、どんなことが変化しました?
- 平野
- まず「やってみよう」って思えるようになりました。
いろんなことについて、「無理かな・・・」とか「ちょっと、できないかな。難しいな」とかって、前は比較的やらない選択をすることの方が、多かったんですけど、今は「ちょっとやってみよっか・・」みたいな感じで(笑) - 城田
- 行動するようになったってこと?
- 平野
- そうです。
- 城田
- 平野さんは行動的な感じがするのに、以前はそうじゃなかったって、意外ですね。
- 平野
- コーチングを学んでから城田さんと出会ったので、そこからの私を見ているとそう思うかもしれないですけど(笑)
- 城田
- あ~・・・そうかぁ。
で、それは大きな変化ですか? - 平野
- そうですね。
やっぱり、やってみると、「あ~、わりと出来るんだ」って思うことが結構あったので。それがちょっとずつ、自信になっていったかな、って思います。 - 城田
- そうですよね。やってみないとわからないものね。
- 平野
- はい。
- 城田
- 後は、変化したことって何がありますか?
- 平野
- コーチングでっていうことになるかどうか、ちょっと微妙なんですけど、今、思ったのは、あの、人生に対する捉え方が変わったんですけど・・・う~ん・・・なんて言ったらいいのかな。「こうでなければいけない」っていうことを、あんまり考えなくなったって言うのかな。
どちらかと言うと・・・昔は、正解がある、みたいな・・・うまくいっている人生とか、成功している人生みたいのがあって・・・そのレールから極力はずれないように、みたいに生きていたような気がするんですね。
でも、今は、そういうのって別にないな、って思うようになっていて、で、人生っていうものの捉え方自体が、なんか・・・全部が、お試し版、みたいな(笑) - 城田
- 人生全部が、お試し版?
- 平野
- ええ。
すべてクリアに割り切っているわけではないんですけど、昔に比べると、そういう要素が入ってきて、「この歳までこれをしなければいけない」とか「何歳にこれをして、何歳にあれをして」とか、「こんなふうに老後を迎えて、こんな死に方をしたい」とか、そういうんじゃなくて、もっといろいろな物事を試しながら「これやってみたらどんなふうになるんだろう」って言いながら、タイムリミットが来たら、はい、おしまいって終わる・・・そう言う感じ。 - 城田
- 自由になった感じですね。
- 平野
- なんか囚われみたいな・・・いわゆる学校なんかで教わるような、“失敗しないいい人生”に対する囚われがあまりなくなりましたね。
- 城田
- それはいいことですか?
- 平野
- いいことですね。
- 城田
- 人生の捉え方がそんな風に変わった、それはコーチングと出会ったからなんですね。
そのほか何か変わったことはありました? - 平野
- あ・・・これはコーチングというか、この働き方が、とても楽しいなって思うんです。
- 城田
- 今の働き方が楽しいんですね。
- 平野
- 結局コーチングを始めたことによって私はサラリーマンではなくなったので、それが、自分の本当にやりたいことに時間を使えるような状況が手に入った、というのが、大きな変化ですね。
- 城田
- ふうん・・・そうですか。
- 平野
- 働き方が・・・昔は・・・やっぱり、安定した収入がないとダメ、とか、とらわれ、みたいなのがあって、それが今は、自分一人でこの仕事をして、自分がやりたいことだけしている感じで、自分ができるものに自分で値段をつけて、それを一生懸命やる、みたいな。自分に向いてないなとか、本当にやりたいことじゃないなって思うことは義務感にかられてやる必要のない状況にあるので、自分で仕事を選択できるんです。
そしてその選択する基準も、自分の中にあるというか・・・社会ではどう見られる、とか、親がこう言うとか、束縛が少なくなったような気がします。 - 城田
- きっと、さっきの人生の捉え方が変わったこととちょっと関連しているかもね。
- 平野
- あ、そうですね。本当に。
- 城田
- 既成概念とか固定観念みたいなものが、なんかこう、ゆるやかになって、だから今みたいな働き方ができてるのかなって、感じました。
- 平野
- そうですね。本当にそのとおりです。
- 城田
- じゃあすごくエンジョイしているんですね。今の仕事を。
- 平野
- はい。
- 城田
- よかったですね。
では、次の質問なんですが、平野さん自身がコーチングを実践していて、クライアントの方とセッションをしていてとか、あるいは日々の会話の中で、でもいいんですが、コーチングがすごい機能したなぁって、最近感じたことを教えてほしいんですが。 - 平野
- はい。
え・・・とですね・・・県外に就職された方がいらっしゃるんですが。私のクライアントの方で。 - 城田
- というと、盛岡を出て就職をした、っていうことですね。
- 平野
- ええ。
状況としては・・・、中高年の女性の方で、事務職をしたいっていうご希望だったんですね。
以前ずっと事務の仕事をしていたので、事務の仕事をしたいって言っていたんです。 - 城田
- うん。
- 平野
- でも、地方だし、年齢もあるし・・・で、実際仕事が見つからないんですよ。
私がその方のコーチングを始めたときには、ご自分で探したり、つてを頼ったりしていろいろ探したらしいんですが結局みつからなくて、下宿の賄いの仕事をしていたんです。私と出会ったときには。 - 城田
- うん、うん。
- 平野
- 家事労働のような、そんな、お仕事をされていたんですね。でも自分は本当は事務職をしたい、って。でもこの年齢でないからって言って、そういう話でコーチングがスタートしたんですよ。
下宿の賄いの仕事を住み込みでするにあたって、お家をあけて、3つぐらいの駅を乗り継いで、土日は家に戻ってきて、っていうそういう仕事をされていたんですよ。
で、事務の仕事を探しましょうねって、コーチングをやっていたんですが、突如、県外の病院の事務の仕事を、広告かなんかで見つけてきて・・・。
比較的今、医療事務って求人がいいので、まあ、県外でもいいのであれば、悪くはないなって私も思ってたんですが、ただ、その人のバックグランドを考えたときに、そんな選択肢があるのかなって思っていたんです。
でも、私は思っていただけで何も言っていなかったんですけど、ご本人がその仕事を見つけてきて、ただ、それはちょっと特殊な病院で、ホスピスに近い病院で・・・一瞬、ちょっと突拍子もないものを、持ってきたっていう感覚ですよね。
そこで、相手を信じられたというか、まあ、通常であれば「大丈夫ですか?」とか「ホスピスですが対応できますか?」とかそういう方向にもしかしたらいっちゃっていたかもしれないですが、その人が、県外の求人にぽっと目がとまって、それを持ってきたということにも意味があるような気がしたんですね。もちろん年齢的にもどうだろう・・・っていう気持ちもあったんですが、「そこを受けてみたい」って。それも何か意味があるのかなって思って。
一応コーチングの中では、確認はしたんですね。「ホスピスってどういう病院かご存知ですか?」とか・・・でもそれは、大丈夫ですか? という話ではなくて、現状把握ということで話をしていったら・・・
その方、癌でお母様を亡くされていて・・・
そのとき初めて聞いたんですけど。
そのときに病院の方に、とてもお世話になったので、その恩返しをしたいっていうことを言われて・・・で「受けてみたらどうですか?」みたいな、話になったんですね。それで、トントン拍子に受かって、働いて・・・一年くらい。
そして、さらに良い就職先を探して向こうでも就職活動をなさって、この春からまた新しいところで事務のお仕事をなさるんですよ。
今は、私がときどき東京に行く時に都合が合えばその方も東京に出てきて下さって、ときどき会うっていう感じなんですけど、でも状況は、なにかあればお知らせしてくれて。
「なんでこんなところにぽんって来れたのかよくわかないですけどね」って。「もっと大変かと思っていたけれど、出てみたら意外とできるもんですね」って言ってました(笑)
最初は本当に自信なさげに、「事務職をやりたい」って言いながらも自信なさそうな感じだったんですけど、次の就職先、今度働き始めるところも、びっくりするくらい自分であれこれ探して、知らないところに行ったにも関わらず、人と仲良くなってつてを作って次の就職先をっていうバイタリティが、知らない間に・・・(笑) - 城田
- へえ・・・すごい変化ですね。
勇気をもらえるような話ですね。 - 平野
- そうなんです。
- 城田
- いいお話ですよね。
- 平野
- 何が機能したかって言うと・・・コミュニケーションとか、コーチの質問とか、そういうのっていうよりかは、やっぱり「ここに行ってみたい」って言われたときに、私が、行く方向で対応したっていうのが・・・多分。まあ、理由をあげるとすれば、それが機能したのかなって。
その年齢とか住むところとかとらわれとかが一切なくて、その方がそう言っているんだったら、もしかしたら行って大丈夫なのかもしれないし、普通だったら目に留まらないようなところから拾ってきて、受けたいっていうんだから、きっと可能性があるから目に留まったんじゃないかなってなんか理由のない、根拠のない、変な・・・・感覚みたいなのがあって。 - 城田
- 多分・・・そのクライアントの人を信じて、その人を信じて、お話をまっさらな気持ちで受けとめていった・・・だからかなぁって、聴いていて思った。
- 平野
- そうですね。
- 城田
- スキルとかじゃ、ないのかもね。
- 平野
- ええ。
- 城田
- その方とのコーチングのときに、何か意識しておこなったこととかってある?
- 平野
- え・・・とですね、あの・・・最初その方にお会いしたときに、とても・・・なんだろうな・・・答えを求めてくる方だったんですよ。「私どうしたらいいですかね」っていうような。
- 城田
- あぁ・・・うん、うん。
- 平野
- 「自信もないし、ここ受けてみたいと思うんですけど、受かりますかね?」とか・・・なんかそういう感じで、「そんなの私に訊かれたって・・・」っていうようなことを(笑)、すごい訊いてくる方だったんですよ。最初に始めたときは。
- 城田
- うん、うん。
- 平野
- で、私は極力それに答えないというか・・・「私だったら・・・」ということを言うときもあったかもしれないけれど、基本的には「あなたの人生ですから」っていうような・・・。
ちょっときつい言葉になるのかもしれないんですけど、その方には、自分の人生を自分で決めるっていう覚悟がいるんじゃないかなっていう気がして、比較的最初から、あなたの人生ですからっていうような立ち位置を取り続けたような気がしますね。 - 城田
- それが伝わったのかもしれないですね。
だって最初は・・・どちらかと言えば、答えを求めてくるような・・・ - 平野
- そうなんですよ。
誰それがこう言ってたとか・・・なんかそういうことばっかり言っててさらに私に「どう思いますか?」って(笑) - 城田
- おもしろいね。
その人がどんどん、変わっていったってことですよね。 - 平野
- ええ。
- 城田
- なるほどね。。。
今、コーチ側のスキルというかマインドについて平野さんのお話を聞いていたんですが、コーチにはいろいろなスキルや能力が求められると思いますが、その中で、平野さんが特に、重要だって思うものは何? - 平野
- はぁ・・・そうですね・・・何だろう・・・
- 城田
- ・・・
- 平野
- 自分の、価値観を横に置いて、その人の考えを受け入れること・・・
- 城田
- うん・・・
- 平野
- 今の例もそうなんですけど、「自分だったら絶対にこの選択肢はないな」って思う人もいるじゃないですか。コーチングをしていると・・・
- 城田
- うん。。。そうですね。
- 平野
- それを・・・最初は「え?」とは思うんですけど、「自分ではなくこの人だから」って感じで、とらわれがあまりないんですね。「こういう考え方もありかぁ」とか・・・
- 城田
- そういう・・・自分の価値観とか考え方とか、主義みたいなものを、取り去るというか・・・そういうことかな?
- 平野
- そうですね。
取り去るっていうよりかは・・・それはそれで私は持っているんですけど、それはいったん横に置いて、それにとらわれずに前にいる人の考え方を全部受け入れる、っていう・・・ことですね。 - 城田
- なるほど。
そういうことが大事・・・なんですね。 - 平野
- 最初、このインタビューの質問表シートを見て、そこに書いたこととは違うんですけど・・・
- 城田
- え? ほんと?
最初書いたのは何??(笑) - 平野
- たぶん両方大事だと思うんですけど・・・
今は、話しながら・・・価値観の方の話をしたんですけどね・・・、
ここに書いてたのは・・・信じるっていうことを書いたんです。やっぱり相手をできる人として扱う・・・こと。
さっきの例でも、県外を受けてみようっていうときにその人を信じていなかったからそういう関わりかたに、なっちゃうと思うんですよ。
でも、「あ、この人がこれ受けたいって言っているんだから、もしかして何か意味があってそれに対する行動も、その人はとるだろうな」って・・・「やりたい」って言ったことに対して、やれると思って向き合うっていうことかな・・・って。 - 城田
- その人の考えに向きあう、尊重する、っていうことなんですね。
それがシートに書いておいた答え・・・?(笑) - 平野
- そうです(笑)
- 城田
- あ、今話していて出てきた答えと、共通している感じがした。
- 平野
- はい。
自分の価値観で「それ、無理」って言わず、「その人が『やりたい』って言っているんだったらやれるのかもしれないな」って - 城田
- うん。。。そうですね。
さて、ここまで聴いていて、平野さんはいろんな人に対して人生のすごく大きな変化を、コーチングを通じてもたらしている・・・
そんなコーチングを通して、これから社会で実現したいこととかってどんなことですか? - 平野
- えーと・・・ちょっと私が思っているビジョンなんですけど。
- 城田
- はい。
- 平野
- 人っていろいろな特徴があるじゃないですか。人それぞれ。
- 城田
- ええ。
- 平野
- で、私もやっぱり、こう・・・、そう言えばさっき言えばよかったかもしれないんですが、コーチングの仕事をするようになって・・・前の仕事では活かされていなかった自分の、能力とか発揮できているものってあるなぁって思うんですね。
それって多分すべての人に言えて、その・・・人は本当に、こう・・・何かの領域で優れたものを持っている・・・そこの領域で・・・、自分がやりたいこととか、その能力が活かせるようなステージで生きていくような、サポートをしたいと、思っているんですよ。
そうすると社会で必要とされる人って、いろいろな人がいると思うので・・・あの、極端な例を出すとですね、例えば・・・高機能自閉症・・・アスペルガー症候群という障害があるじゃないですか・・・そういう方って、人と関わるのは不得意だけれども、あるひとつの能力がすごく優れていたりするんですね。そこの部分でお仕事ができるんじゃないかなって思うんですよね。
そう思ったのが、もともとの、この考えの発端なんですけど。たとえば、すごく単純な作業で、普通の人がやっていたらもう、「こんな同じ作業ずっとやっていたらもう気が狂う」とか、私だったら多分そう思うだろうなって思うような仕事も、ずっと集中して、ある決まった作業をずっとやっていられる人がいるって話を聞いたんですね。
人にもよるんだと思うんでうすけど、そのアスペルガー症候群のタイプがあるとは思うので、全部がそうだとは思わないんですが・・・ある人はそれが出来るって。
だからそういうところがラインのひとつの部分なのかもしれないんですが、そこだったらその人、働いていけるんだなって、思ったことがあって、それは貴重な存在で・・・社会全体って置き換えたときに、そこまで極端な例じゃなかったとしても、求められるものって、ほんとうに、いろんな種類の仕事があると思うので、人がもっとも活かされるステージというか発揮できるようなところに、みなさんを配置して、それで社会が、バランスよくまわっているような状態を、作れないかなぁって、思っているんです。 - 城田
- いいね・・・それは。
すごくいいビジョンだと思います。
そうなったら、社会は、いいでしょうね。
確かに、そういうすごく持続性のある人もいれば、短期だけど瞬発力で頑張る人とか、いろいろいるものね。 - 平野
- ほんと、そうなんです。
- 城田
- それが、ちょうどこう・・・凹凸がぴたっと合うように、うまくみんながサポートをし合って、それができたら・・・
- 平野
- 効率・・・っていうのは、物理的なものじゃなくて、人間の持っているエネルギーの・・・たとえば、やりたくない仕事を無理やりやらされているときって、嫌々やっているから、エネルギーをとっても消費するじゃないですか。
- 城田
- そうね。
- 平野
- それが、自分のやりたいことだと、今の私もそうですけど、年中無休で仕事してもそんなに疲れない、みたいなところがあって(笑)
- 城田
- そうね。好きなこととか、自分の能力が活かせられることとかね。
単に好きっていうことだけじゃないかもしれないね。 - 平野
- ええ。やりがいみたいなもの。。。
- 城田
- うん、うん。
- 平野
- そうすると、エネルギー効率がいいじゃないですか。私の内側でのエネルギー効率が(笑)
こう、ある一定のパフォーマンスを、出すのに使うエネルギーが少なくて済むし、その分もっといろんなことができるし、人生が楽しいなって感じるし。 - 城田
- そうね・・・
- 平野
- やっぱりそういう状況を作ってあげたいですね。
- 城田
- 社会全体でそうなったら、また社会全体のエネルギー効率もよくなりますね。
- 平野
- そうなんですよ。
そうすると、こう・・・、人間関係とかも間接的に、影響してくると思うんですね。みんながそうやって活き活き働いていると、ギスギスした感じがなくなって、更にいい効果が出てくると思うんですね。 - 城田
- そうねぇ。
是非、実現させて下さい。 - 平野
- はい。
- 城田
- それでは・・・
その素晴らしいエネルギー効率を可能にするコーチングを受けたい、と思っている人に何かメッセージを一言。 - 平野
- そうですね。。。
- 城田
- 。。。
シートに書いたことと違っちゃいました?(笑) - 平野
- (笑)
書いたのは・・・「まず、やってみよう! 上手くいかなかったらどうしようという不安は、コーチが持っていってくれます・・・」っていうメッセージを書いたんですが。 - 城田
- うん。
- 平野
- ・・・でもなんかインパクト弱いな(笑)
- 城田
- そう?
じゃあ、今の話の流れからいくと・・・
今の順ちゃんの素晴らしい話を聞いた人たちが、「あぁ、コーチングを受けたい」って、思っているかもしれないじゃないですか。気持ちが高まっているかもしれないから。。。
そういう人たちに送る一言は・・・? - 平野
- そうですね・・・
「あなたが活かせるステージは必ずあります!」 - 城田
- かっこいいね。
- 平野
- 「それをコーチと探しましょう!」
- 城田
- いいですね!
じゃ、今度はコーチングをこれから、学びたいなって思っている人たちに一言。 - 平野
- そうですね。。。
あ、そう言えばこれ考えてこなかった。 - 城田
- 今、思っていることで・・・
- 平野
- ・・・
「コーチングを知ると、人生が変わります。」 - 城田
- うん。そうですね。
体験者の言葉、ですよね。コーチングを学んだ人が一番変わる。 - 平野
- はい。
- 城田
- ありがとうございます。
以上で用意していた質問は終わりですが、何か付け加えたいことや、言い足りなかったことは何でしょうか? - 平野
- 今日は、結構・・・結構、すっきり感がありますね。
- 城田
- すっきりした?
- 平野
- ええ。
何かこの、最後の一言っていいですよね。 - 城田
- ありがとうございます。
- 平野
- こう、最後に考えが、ぐっとまとまって終わった!って感じがします。
- 城田
- すっきりしたということで、完了感のある状態かな。
- 平野
- はい。
なかなかこういう機会がないので、貴重でしたね。
自分にとってのコーチングの意味って・・・一応、私自身も、コーチングを受けていますが、これからのことや日常のことを話すことが多いんですが、コーチング自体の意味を語るとかってあまりないですよね(笑) - 城田
- はい。
みなさん、そうおっしゃいます。
平野さんにとってよい時間だったとよかったんですが。 - 平野
- はい。よかったです。
- 城田
- 今日はお忙しい中、どうもありがとうございました。
- 平野
- こちらこそ、ありがとうございました。